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今月のエッセイ

『10月のエッセイ』大見千代子



コロナ禍が始まる直前に、30年前に在住していた南アフリカを1ヶ月間旅行した。
主人がワインの仕事に関わっていたこともあり、ケープタウンのワイナリ ーも訪れた。
そのワイナリーはケープタウンでは最も標高が高いところにあるとのことで、四輪駆動のジープ がやっと登れるような急峻な坂に段々畑のように葡萄が栽培さられていた。
オーナーが葡萄畑を案内してくださった時、突然車を止め、大きな松ぼっくり のようなものをてっぺんに付けた植物を見せてくれた。
葉は白く粉が吹いたような色で、硬く肉厚で、先端は触れると痛いくらいだった。
とても珍しく貴重な植物だという説明を受けた。
樹高はおよそ2.5メートルほど。
松ぼっくりのような部分は直径15センチくらいはあったように記憶している。
帰国して調べてみると、プロテア科Leucadendron argenteumケープタウンのエリアに自生する絶滅危惧種とのこと。

もやの中。オレンジ色の蝶がこの植物にとまった。
次はこの植物を描いてみたい。