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今月のエッセイ

2008.10.8 「すわ、キノコウォッチング!」 秋山昌範


作品のタイトル


今年はこれまで夏前の低温傾向、真夏の間は猛暑とごくたまに来るゲリラ豪雨!
そして夏の終わりから続く多雨状態・・・とやや激情型の気象でした。
じつはこんなメリハリの効いた年に、森でひときわ威勢のいい連中がいます。
それは・・・キノコ。
夏の間少しずつ菌糸を巡らし、乾燥に耐えながら潜んでいた多くのキノコたちが このところの秋雨で一気に胞子体を形成!
そう、わたしたちがふだんキノコと呼んでいるのは、彼らが次世代を担う胞子を 作り、散布するための器官なのです。

今年は何人もの自然観察仲間から、「キノコの種類が多い」という話を聞いてい ます。食べられる種類が多い、という訳ではありませんが、キノコの色や形は本 当に多様で、美しいものからヘンテコリンまで、たとえ最後に口に入らなくても、 カメラハンティングするだけでも実に楽しいですよ。
今回掲載する写真は、すべて私の家の庭と近所の雑木林で撮影したもの。わずか 30分足らずでこれだけ撮影できました。
山に出掛けたらどれほど多様な種類に出会えるのでしょうか!

湿った条件の良い森では、狭い範囲でも多くのキノコが見られます。木の枝や幹、 倒木、落ち葉、土の上や苔の中、さらには昆虫の体にまで、微細に異なる環境条 件に呼応して、じつに多種多様なキノコの世界が広がっています。これはキノコ が種類ごとに、分解する対象が違っているからです。つまりキノコの種類が多 いということは、そこの森は動植物の多様性に富んでいる、自然度の高い森だと 言うことが出来ます。
よく里山では、人が手入れした山にこそ、いいキノコが沢山生えるのだと言われ ますね。これは、里山という環境では、人の手が加わることが環境全体の自然度 を高めているのだということを、象徴的に物語っています。
みなさんも、身近なフィールドでキノコウォッチングをしてみると、そこの自然 がどれほど豊かなものか伺い知ることが出来るかも知れません。
さらに、秋の行楽の目的にキノコを加えると、多少お天気が悪くても盛り上がれ るかも知れませんよ。あ、ただ、納めるのはカメラだけにしておいて下さいね。
胃袋に納めるのは厳重注意です。